――遠く――
――遠くに居る――
――貴方を――
――ずっと――
――ずっと――
―待っていた――
【the setting sun】
Vo0
「お母さん!今日のご飯なあに?」
「今日はの好きなカレーだよぉ〜」
「やった〜!!お手伝いするね!!」
道を行く人を沈みかけた太陽が朱色に染め上げて家路へと急がせる
と母親も仲良く手を繋いで
家の近くまで行くバスを待つ。
「おや、お嬢ちゃん可愛いねぇ、いくつだい?」
「…うんとね…4歳!」
ぎこちない手で4を手で表して体一杯で表現している様子をみて
話しかけた老婆は笑顔で返事をする
「ほら、お嬢ちゃんこれわしがつくったんだよ…あげる」
「わぁぁ!鶴さんだぁ!おばあちゃんありがとう!」
「あ、すみません…」
「いいんだぁよ、喜んでもらえて嬉しいわい」
の小さな手に乗っているのは和風の布を加工して作った
折り紙の鶴で、紙で出来ているわけではないので作りはしっかりしていた
「今日はバス遅れてますね…」
「まぁバスは時間通りにはこんからなぁ…」
「いつもはこんなに遅れないんですけどねぇ…」
は母から少し離れたところで
手に乗っている小さな鶴を上から見たり横から見たりして
うっとりしている。
「、もうそろそろバス来るからこっちにきてなさい〜」
「は〜い」
「いい子だねぇ〜」
「あっっ」
「!!!!!!」
一陣の風がの手にあった鶴を巻き上げる。
その鶴を追ってが車道にでる。
「よかった…鶴さん飛んでいっちゃいやだよぉ」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「お母…さん?」
キキーーーーーーーーーーーィ
ドオオオオオオオオン
―お母さん、どうして泣いてるの?―
―私鶴さんになったの?―
―お母さん、どうして私お空飛んでいるの?―
―お母さん…―
―お母さん…―
―お空が真っ赤だよ―